ミラと星のいのち2

ミラと星のいのち

(ダンダだったらぼくは食べられてしまうのかな)

ミラが一歩すすむたびに、パキッパキッと枝を踏んで音がします。

ミラはつばを 飲みこみました。

「チーチー」

音は足もとからしています。

ミラがおそるおそる目をやると、

なんと音のぬしは、ダンダではなく小さな小鳥でした。

「なあんだ。きみかぁ……」

ミラはふっと笑ってしまいました。小鳥はオレンジ色の美しい鳥でした。

よく見ると、羽をケガしていました。

「かわいそうに。ケガをして群からはぐれてしまったんだね。うちにおいで。」

ミラは小鳥をそっと拾い上げ、ハンカチで やさしく つつんであげました。

 家に帰るとおじいさんが眠っていました。

ミラは、おじいさんを起こさないように そうっとまきを置き、自分の寝床から、ふわふわまくらを 取り出しました。

このまくらは、ミラのおかあさんが、ミラがあかちゃんの時に買ってくれた、 お気に入りのまくらです。

ミラはそのまくらの上に 小鳥をそうっと寝かせてあげました。

そしてケガをした羽にやさしく添木して、布を巻いてあげました。

「もう、大丈夫だよ。ぼくもむかし、ケガをした時に、おとうさんにこうやって手当をしてもらったんだ。そうしたらしばらくして、ウソみたいに、治っちゃったんだ。」

小鳥は小さな声で

「チーチー」

となきました。


続きはこちら→『ミラと星のいのち3』

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